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目が覚めるとそこは真っ白な部屋…
ここは…病院?
なんか騒がしい。
ベッドに誰かが横になっていて、その周りには泣いている人や今にも泣きそうな人がいた
何かあったのかな?
と他人事のように考えていたが、ベッドに横になっている人を見て私は驚きを隠せなかった
あれは…私?
私はここにいるのに…
そう思っていると医者らしき人が来て言った
「申し訳ないのですが、もう手の施しようがありません」
あぁそうか
私はもう死ぬんだ
彼の隣にいても、触れても気付かなかったのはそういうことだったんだ
彼を自分の恋人だとわからなかったのも、あの時から記憶が止まってるからなんだ…
そう納得すると、身が軽くなる感じがした
あぁもう時間が無い…
私は出ない声を出して彼に言った
『ごめんね…
もう貴方のところに行くことは出来そうにない
ずっと待っててくれてありがとう…
嬉しかったよ
最期の刻を貴方と迎えられて幸せです』
一粒の涙を流して…
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