第2章

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いつもよりは食べられたと思う。 食後のデザートと言って悠介からキスがきた。 そのままカーペットに押し倒される。 悠介の強引さには逆らえない。 壊してしまいたいほどの愛情は、壊されてもいいとも思えてしまう。 相手が悠介だから受け入れられる。 このままここで最後までやるのだろうか。 確かにあの頃、酔って帰ってきた悠介は場所なんておかまいなしに俺に迫ってきた。 俺を見つけては服を剥ぎ取って犯していった。 自分が満足するまで何度も。 あの頃とは違う。 今悠介は酔っていない。 そう自分に言い聞かせ、全てを悠介に委ねた。 あの頃と違う触れ方に戸惑いさえ感じた。 ゆっくり、徐々に繋がるその部分に意識が集中した。 悠介が入ってくる。 いろんな感情が入り混じって、どうしようもなくなる。 俺は視界が歪んでいくのを感じた。 俺、泣いてるのか・・・。 なんで涙なんて出るんだろう。 歪んだ視界の中で悠介の心配そうな顔が見えた。 「大丈夫か?痛いか?」 違うよ。 そうじゃない。 でも言葉が出ないんだ。
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