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外が明るい。
身体がものすごく重い。
動こうとしても動けないのは悠介が上に乗ったまま寝ているからなのはわかる。
途中から自分がわからなくなった。
ただ、悠介が欲しくて、欲しくてどうしようもなくて。
ひたすら求め続けた。
肌を合わせるこの温もりが心地よくて、悠介の背中に腕をまわした。
少し横を向けば悠介の首筋がある。
キスマーク・・・つけてみようかな。
ぎゅっと悠介を抱きしめて、首筋に唇を当てた。
ちゅっと吸ってみると悠介が身じろぎをした。
起こしちゃったかな・・・。
よく見えないけれどちゃんとついているといいな。
そんなことをやっていてふと昨日のことを思い出した。
そういえば、悠介に知られてしまった。
ものすごく傷ついた顔をしていたように思う。
どうしてほしいって聞かれた。
答えられなかった。
俺は・・・悠介の全てがほしい。
ずっと傍にいてほしい。
閉じ込めてしまえたらいいのにってずっと思ってた。
これが独占欲だってわかってる。
そんなこと出来ないってこともわかってる。
「悠介・・・どこにもいかないで・・・」
俺は悠介の耳元で囁いた。
俺の中でドクンて大きくなっていくものを感じた。
あっ。あのまま寝ちゃった?
「どこにもいかないよ。」
聞こえてた・・・。
もう・・・恥ずかしい。
寝てると思ったのに。
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