第1章

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そして、俺は急速で現実に戻されることになった。 目を開けてみると、すぐ側に悠介の顔があった。 唇が塞がれているから何も言えない。 だから、そっと抱きしめてみたんだ。 今まで悩んでたことが全部吹き飛んだ。 だって、顔を上げた悠介が泣いていたから。 「悠介…?お前、何泣いてんの?」 そして抱きしめられた俺は、はっきりと聞いたんだ。 「…!晃…!?このまま起きなかったらどうしようかと思った。…俺…晃が好きだ。」 信じられない言葉でもあったけど、泣いてる悠介を見てしまったら信じる気持ちになった。 「悠介…。俺も…好きだよ。」 逃げたことは言わない。 言ったら悠介が自分を責めてしまうだろう。 もう終わったことだから。
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