第2章

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1ヶ月もたつと俺はすっかり歩けるようになっていた。 食欲は落ちていた俺はまだ完治していないと診断され、退院後の通院を約束させられた。 退院したら俺の帰る場所は悠介と暮らすアパートだ。 俺の荷物はそのままに置いてあるらしい。 けれど、俺はあの場所に帰れるだろうか。 きっと俺は小さい頃から悠介を好きだった。 気づいたのが遅かっただけで。 もしかしたら気づかないようにしていたのかもしれない。 それでも気づいてしまった後はただ辛いだけで。 今この瞬間でさえ辛い。 吐き出せたら何かが変わるのかもしれない。 それは悠介を苦しめることになるだろうから。 だから言えないままなんだ。 俺はどこかで悠介の言葉を信じていないのかもしれない。 一時的な思いなだけで、少ししたら悠介の隣には知らない女性が立っているなんてことがあるかもしれない。 出来ることなら悠介の全てがほしい。 閉じ込めてしまえたらどんなにいいか。 俺ってかなり独占欲強かったんだなと今更ながらに思う。
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