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(でも、理解なんてどうすれば) 「理解するには見稽古が手っ取り早い。相手の動きのいい所を真似るんだよ。」 心の声が外に出ていたようで、霧島がアドバイスをくれた。 その間に横から堀田が興味津々で霧島に近づく。 「成る程、僕も勉強になります。ところで先生とても詳しいですね。もしかして先生は」 「霧島先生!こんにちは」 堀田がいい終わらないうちに道場から戻って来た部長が霧島に向かって声をかけ一礼した。 「はい、こんにちは。新入部員、何人くらい入ったの」 「今年は7人です!男子も女子も来年は5人立ちにも出れそうです」 「へぇ…。」 部長と親しげに部について話すあたり霧島はこの部の関係者なのだろう。そして恐らく 「やっぱり。先生が顧問だったんだ」 堀田が嘆息する。堀田も横須賀と同じことを思っていた。 「経験者が1人、西条くんが入りました」 「ああ、知ってる。…で、こいつらは?初心者にしてはかなり出来てる方だと思うが」 「もう知ってたんですね。この2人は半分経験者みたいで、ゴム弓まで出来るそうです」 霧島は品定めをするように横須賀と堀田を見た。 「へぇ…。変わってるな」 まぁ、いいや、とそれ以上は興味を示さず他の一年生の様子を見に横須賀達から離れた。 「部長、こいつらに看取り稽古をさせてやっといてくれ。ついでに矢取り係として使ってもいいから」 霧島は言った。 「わ、分かりました」 部長はそのまま横須賀と堀田を道場内へ連れて行った。
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