プロローグ

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「遠距離恋愛とか俺達ガラじゃないもんな」 「うん」 小さく頷いた私に彼は微かに笑った。 そして桜の木を再び見上げると、遠い目をしながら呟く。 「じゃあさ、この桜の木の下でまた10年後に会おうよ」 「え?」 「俺たちが28才になって、この桜が満開になる日にさ。 もしもお互いがこの約束を忘れてなくて、お互い独身だったら」 まるでドラマみたいな言葉を述べる彼に思わず笑った。
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