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―――とある山中にある警戒厳重な施設
そこにある地下牢の中に、2人の少年がいた
[さっさとしねぇと看守が来ちまうぞ!急げ!]
鉄格子の向こうから外を覗く、短髪の少年が叫ぶ
[ま、待ってよ信兄!僕だって急いでるんだから!]
つけられた手枷に針金を入れ、こじ開けようとする
メガネをかけた少年―――
そう、この少年達の名は[久澄信吾]と[風元廉]
日本地区に住む、ごく普通の2少年(18歳)―
だったが、10年前に統一政府が出した
[青少年サイボーグ改造法]に選ばれた事で
高校卒業を機に、この改造センターに入れられた
2人は鎖で牢屋に繋がれ、政府の科学者の手で
サイボーグに改造されるのを待つのみ―――
だが、彼らはそれを拒んで脱走を試み、今に至る
ガチャン!
[信兄!やっと外れた!]
廉は手先が器用で、ピッキングが彼の得意技
彼は自分の枷を外し、ようやく自由の身となる
[わかった!とにかく早くドア開けろ!]
同じく、廉のピッキングで自由の身となった信吾は
施設の看守がいないのを見て、廉を鉄格子に呼ぶ
[うん!]
廉は手慣れた手つきのピッキングで、鉄格子を開く
[信兄!開いたよ!]
[よし!じゃあこうしちゃいられねぇ!行くぜ廉!]
信吾は看守がいないのを見計らい、廉と共に牢屋を出た
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