闇商人

11/15
前へ
/38ページ
次へ
部屋に入るなり、ドロンはリュックを逆さまにして中の物を確認しようとした。 ドロン「袋の中身はなんじゃらほい!」 すると、ヒラヒラと何かが書かれた1枚の紙きれが出てきた。 ドロン「どれどれ…。」 ドロンはその紙きれを拾って内容を読み上げた。 ドロン「なになに?『このリュックは呪われています…ノルマを達成するまで持ち主の近くから離れません。』呪い?」 ドロンは改めてリュックを確認した。 ドロン「あ、中に何かのマークが…。」 おそらく盗難防止のためのものだろう。 ドロン「機能するのかな?」 ドロンは試しにポーション1つ分の代金を入れてみた。 ドロン「出ろ、ポーション!!」 しかし何も起きない。 ドロン「え、ちょっとどういうわけ?」 リュック「金額が不足しています。」 ドロン「わ、リュックが喋った!?」 とドロンはわざと驚いてみせたが、リュックは動じずにひたすら金額不足を訴えた。 リュック「不足分を補って下さい。」 ドロン「いくら?」 リュック「相場の2倍です。」 ドロン「」 つまり3倍である。 ドロン「無理だ!!この仕事断ろう!」 ドロンはとっさに宿を出た。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加