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少女「やれやれ、何で誰も理解してくれないかなあ?」
少女は人気の多い道を避けて、どんどん暗くて狭い道を選んで進んでいた。
少女「ねえ、何でだと思うクロス?」
突然少女は足を止めて後ろを振り返り、物影にいる人物に話しかけた。
クロス「いつから気づいてた?」
少女「酒場を出るまえ、ずっとつけてたでしょ?」
クロス「はは、俺も修業が足りねえな。」
長身の細身の男が観念して物影から出てきた。
少女「何のよう?」
クロス「いや、実はお前に良い儲け話をだな…」
少女「なになに。」
クロス「その前にドロン、今のお前の職業は?」
少女は自らの名前を呼ばれ、堂々と胸をはって答えた。
ドロン「盗賊よ。」
クロス「そんな職業ないだろ。本当のところは?」
ドロン「…村人Bです。」
クロス「ようし、第一条件クリア!」
ドロン「第一条件?」
クロス「詳しい話は皆の前でさあ、行くぞ。」
ドロン「ちょ、ちょっと待ってよー。」
ずかずかと先を行くクロスのあとをドロンは必死で追いかけた。
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