7人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
スポーツカーがドリフトをして向き直る。
すぐにエンジンをフカし、パトカーの前面に迫る。最前のパトカーが急ブレーキを踏む。
スポーツカーはそれに乗り上げ横回転しながら、玉突きを起こすパトカーを飛び越える。
地面への落下が始まり、運転手はハンドルを握りなおす。
衝撃を感じ、バックミラーに見えるベコベコになったパトカーに優越感を感じ、再びアクセルを踏む。
「!?」
ガン、ガンと何度も踏みつけるが一向に進む気配がない。
「なぜだ!?動け、動け!」
「何しても動かないよ」
はっきりと聞こえた声。
「なんっ!?」
声に反応して窓を見る。
運転手に見えたのは水が意思を持ったヘビのようにスポーツカーを捉えている。
窓は開いているのに水は入らない。
最初のコメントを投稿しよう!