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「人間の声じゃないの?」
「金属的というか、まるで変声機で出したような声なの、ほら、刑事ドラマで犯人が使うじゃんか、あれと同じ声だよ、妖怪だね、はっきり言って」
「まさかぁ~」
すると北島は、ヤレヤレと言わんばかりに首を横に振った。
「このところ怖い噂を聞かない? おじいちゃんが同じ顔した死体を担いで猛スピードで走っていくとか」
と、大袈裟に頭を抱えながら北島が反論した。
その途端、「え! なに、なに!」と、能天気な声が近づいてくる。
親友の三田香(みたかおり)が首を突っ込んできた。
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