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時間が巻き戻って、午後九時に商店で景子は電信柱の陰でしゃがみ込み身を潜めていた。もちろんゴンタロウには老人に変装させている。
今度の出動にゴンタロウは珍しく反対した。
どうも人間を相手にするのに抵抗があるようだ。
「あなた様を保護せよとオジイさまから命じられております、お体大事にございます」
「またそれ! 時代劇か!」
「ワガママは相成りません」
祖父と一緒に観る時代劇の影響で、このところゴンタロウは時代がかった物言いをする。
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