第二章 対決

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 声をかけられた老人はマスクと帽子をとりながら、「ふっふふふふ!」と、不敵な笑い声を上げた。  北島が言うとおり、それは人間の声ではなかった。  まるでシンセサイザーで合成したような不自然な声だ。  そして、その顔――なんと老人は人間の顔をしていなかった。無機質な肌色のゴム製品のマスク、アンドロイドだ。  「人間に化けているようだが、わかるぞナンバーナイン、覚悟しろ!」  「待って! なんの恨み!」  と、言う景子に、そのアンドロイドは「殺された恨みだ!」という。
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