がっこうへいこう!

5/9
前へ
/143ページ
次へ
ユキハside 「それで、なぜいきなり学校の話を?」 帝として、必要なのかな? 「和国では、義務教育というものはあったかの?」 「いいえ。学校も都市にしかありません。」 こういう和国の事情は既に調査済だ。 ちなみに、ハイセとリヒトには口を酸っぱくして自分たちの設定と、私の設定を守るように言っている。 「そうか。我が国では、高校まで義務教育なのじゃ。更に、大学院まで無償で行ける。」 「そうなんですか。」 ハイセとリヒトは勉強してたのかな? 「お前さんも、後ろの子らも義務教育対象年齢じゃから、ワシのツテを使って学校に行きなさい。」 そこまで真面目な表情で話していたが、ふっと表情を和らげる。 「世界で最も力があるのは知識じゃ。知識があれば大抵のことは正しい方向へと向く。知識を持つことで、お前さんたちはもっと前へと進めるじゃろうよ。」 だから、ワシはお前さんたちが学校へ行くことを望む、と柔らかく訴える。 だから、ギルドの名前が『知識の門』なのか、と納得する。 「分かりました。私は行きます。ハイセとリヒトは?」 「…場所による。」 「あ、僕は行きたいです…。」 マスターが更に笑みを深くする。 「ここから離れた所にある学園都市アリアスだよ。そこの学園長とも理事長とも交友があってね。」 「アリアスか。なら、俺もいく。」 よくわからないが、納得したようで、ハイセは素直に頷いたのだった。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

565人が本棚に入れています
本棚に追加