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ユキハside
数日後。
私とハイセとリヒトは、また『知識の門』のマスターの部屋にいた。
「マスター、今度はなんですか?」
「今からお前さんたちには学園の見学と試験を受けてもらう。」
もうあるんだ。
ちなみに、ハイセとリヒトは貴族だっただけあって私が教えることはほとんどなかったし、教えてもすぐに吸収してしまった。
私はというと、お師匠様方と過ごした一年でこの世界の知識は一通り理解していた。
と、まあ、こんな感じで心配はないので、一足先に布石は打っている。
「お前さんが頼んでいた事も、彼方には既に通して了解を貰っておるぞ。心配せずに行きなさい。」
勉強を聞きに来た時に、私たちの実力を知ったマスターは心配なんてしていないようだ。
「ああ、そうじゃ。ワシのギルドから来たという証明のために、ギルドカードは持っていきなさい。」
「はい。」
ちなみに、この数日のうちにハイセは最弱のEランクからCランクに。
リヒトは同じくEからDに上がっている。
優秀だね!(←20日間でSSSランクの人)
「あと、引率でルーフが着いていくが、よいな?」
「あ、はい。」
ルーフとリヒトとハイセは顔を会わせた事がある。
私が説明して、二人が私の家族だと理解してくれていた。
ので、大丈夫だろう。
この時の私は、何かが起こるなんて考えてもいなかった。
世界一なんだから、彼らが居ることなんて気付いて当然なのに。
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