第1章

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俺は物心がついた時には、隣の家に住んでいる1つ年下の彼女のことを好きになった。 だけど彼女は俺のことを男として見てくれることはなかった。 だから俺は良き兄を演じることを選んだ。 だけど、いつしか気持ちを抑えることが出来なくなった。 だから俺は高校卒業後は、アメリカの大学に進学することを決めた。 そして、留学する前に自分の気持ちを伝える決意をした。 彼女を学校の屋上へと呼び出した。 「俺はお前が好きだ。お前が俺を異性として意識してくれるまで、ずっと待ってるから」 彼女は黙って頷いた。 「夢を叶えるために留学するんだよね。応援しているから頑張ってね」 そう言って彼女は微笑んだ。 この笑顔を見た瞬間、いつまでも待てるって本気で思った。 彼女の笑顔を胸に焼き付け、俺はある夢を叶えるためにアメリカへと旅立つのだった。 そして俺と彼女が、恋人同士になるのはもう少し先の出来事だった。 Fin
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