第1章

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行き交う人達は 楽しそうにお喋りをしながら 僕たちの前を通りすぎて行く そんな姿を僕はこの小さな部屋から眺めてたの それでも時々 こっちを見て 笑顔で何か話しかけてくれたり 手をふってくれたりする人もいて 僕はそれが嬉しくて 飛んだり跳ねたりするの だけど その人も直ぐに何処かに行ってしまうの… 寂しいな そんなある日 僕は初めて この小さな部屋から出ることが出来たんだ その日も いつもと変わらず行き交う人は 楽しそうにお喋りをしていて その様子を僕はこの小さな部屋の中から 眺めてたんだ だけどその中に僕の事を じぃーっと見ていた人が居て なんだろ-? と思っていたら それは直ぐに笑顔に変わり 僕の方を見ながら 何か話してたの 暫くするといつも僕たちの お世話をしてくれる人が来て 僕を抱えて さっきまで話していた人のところに 連れていったの するとその人は優しい笑顔で 僕の事を 包み込んでくれて それがとても嬉しくて 僕はその人から 離れたくなくて ずっと一緒に居たかった…
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