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もう動かない、彼女。
入学して数ヶ月で、やってしまった。
普通に普通の生活をしたくて隠してきたのに。
彼女は僕を知っていた。
本当の"僕"を、知っていた。
そして、怖れ、恐がり、罵った。
そんなものを我慢する事は容易い。
でも、彼女の一言で僕の日常が破壊されるのは、たまらなく嫌だった。
仕事でもないのに、殺した。
そしてたまたま見つけたこの第二図書室へ隠した。
そのあと急いで普通の生活を送ろうと廊下を走っていたら、どこぞの角でぶつかってしまったのだ。
この、先輩に。
「あの手紙は、先輩が?」
「郵便受けのものと、メモ書きでは筆跡が明らかに違うわよね」
「もう一人、僕の事を知っている人がいるんですね……」
壊れていく。
まだ数ヶ月なのに。
数ヶ月しか、頑張れなかった。
「いるわね、知っている人が。でも、教えないわ」
「拷問とか、僕は好きじゃないんですが」
「言わないわ。でも、謎を解いてあげる代わりに、私と約束してほしいのよ」
どうでもいい。
この人も殺して、そいつも殺そう。
「あの手紙を書いたのは、彼女の妹さんよ」
「……そんなはずは」
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