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しかし外部の仕事は余計な物がウロウロしてくるので堪らない。
「渉ちゃんって生粋のゲイって言うより、女嫌いでゲイになった感じよね。それにしても、そんなに嫌なのになんで引き受けたのよ。その仕事」
「だって戸塚さんがどうしてもって言うから」
「……ああ、ものすごい好みだって言ってた担当さん? 自業自得じゃない」
急に緩んだ俺の顔を見て、ミサキは呆れ返ったように大きなため息を吐き出した。
「渉ちゃんって自分とは真逆っていうか、全然違うタイプの顔が好きなのよね。コンプレックスなの?」
「嫌いなの、すぐ見た目だけで女扱いされるし」
彼女の言うように俺はかなり自分の容姿にコンプレックスがある。半分が外国産の為、初見の人間には英語で挨拶をされることが九割だ。母親の血が濃いのか、顔立ちも然ることながら肩先まで伸びた髪は金茶色で、瞳の色は混じりっ気のないエメラルド。そして一度も日に焼けたことのない肌はもやしかと思うほど白い。
相手を探せば殆どが人の上に乗ろうとする。
「でも渉ちゃん見かけによらず男らしいから、最近じゃそんなお馬鹿なことする男も減ったでしょ」
「見かけによらずって一言多いんだけど」
「渉ちゃんが返り討ちにした子たちが、そっちに目覚めちゃったって話しよく聞くわよぉ」
肩をすくめたミサキに口を尖らせると、可愛いと笑われた。
「ミサキちゃんは俺のこといっつも子供扱いだよなぁ」
「だって可愛いんだもの。母性本能くすぐられてきゅんきゅんしちゃう」
「しなくて良いよ」
きゃっきゃっとしながら俺の頭を撫でるミサキに顔をしかめれば、更に可愛いと連呼して彼女は頬を撫で始める。
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