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着々とわたしのまわりは掘り返されていく。
わたしと同じモノ達も、一つ、また一つと、その体を横倒していく。
どうやらわたしが最後のようだ。
これまで、いろんなモノがやって来た。
わたしを蹴りまくっていたやつ。
わたしの枝を折って振り回していたやつ。
わたしの体を傷付け、なにか書いていたやつ。
わたしの体に顔をつけ、数を数えて追いかけっこをしていたモノは数限りない。
掘り返しが始まる前、そんなやつらがいっぱいやって来て、ワイワイ騒いでいった。
わたしが、いつも待っていたモノ達。
わたしは、どうやらもう待つことが、できなくなりそうだ。
わたしの枝は切り落とされ、足元が掘り返される。
何度も色が変わった同じ景色が、ゆっくりと斜めになっていき、今まで見たこともない横向きの景色が、最後だった。
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