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第一章
キーンコーンカーンコーン・・・・・
授業が終わった。今までが退屈だっただけに、当然授業だって俺の観点からすれば、この上なく憂鬱な存在であり、黒板とにらめっこするほど興味はひかれない。だから俺は授業中はずっと外で年中でている虹を眺めて過ごす。
「さて、帰るか」
と教室をあとにしようとした時だ
「おーい、ワタル、一緒に帰ろうぜ!」
クラスメイトの青井彰二(あおいしょうじ)だ、異常なほど人懐っこい、クラスの情報屋である。誰にでも話しかけてくる少々おせっかいな奴だ。もっぱら俺なんだけと。
因みに俺の名前は虹橋渡(こうはしわたる)だ。
帰り道
彰二「聞いてくれよ!今日はビックニュースがあるんだ!」
彰二のビックニュースなんて、せいぜい有名人が結婚するとか、クラスメイトの豆知識位しか聞いたことがない。
渡「お前のそのビッグニュースとやらで、おれが『マジで⁉すげぇ‼』て具合な驚愕を受けたことなんてねぇぞ。今度はなんだ?」
彰二「ホントにマジでビッグニュースなんだって!実は今年、虹暦2100年は、『レインボースカイ』が起きる年なんだよ!」
渡「『レインボースカイ』?聞いたことないぞ。なんだそりゃ?」
彰二「知らなくてもしょうがねぇさ、知ってる人なんてほとんどいねぇからな。俺だって知ったの昨日だしよ。しかも・・・」
渡「いいから、早く説明しろよ。」
彰二「お!ワタルが俺の話にくいついてくるなんて、珍しいじゃないの♪おおっと、説明だったな。レインボースカイってのは、700年に一度、それも七時間だけ、一時間毎に虹のいろが一色ずつ空を染める現象だ。なぜ周期が700年で、しかも空を染めるのかは、科学的には説明がつかんらしい。いわゆる超自然ってやつだな。」
渡「そんな情報、どっから引っ張ってきたんだ?今までのお前からすると、手段が見当たらねぇな。」
彰二「俺のじいちゃんが、これまたオカルトチックな考古学者でね、そこが情報元さ。嘘だと思うんなら、明日俺んちに来て実際にじいちゃんに聞いてみなって。丁度休日だし、まだ話すこともあるしよ!」
渡「分かった、明日だな、必ず行く」
彰二「ふふん、興味持ってくれて光栄だね。そんじゃ、また明日~。」
渡「ああ、またな。」
そうして俺達はそれぞれの家路を行った。
レインボースカイ・・・か・・・。
続く
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