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周りを広大な森で囲まれたリーフ国は広い国土と、他国からは攻められにくい環境ゆえに平和な日々が送られていた。
夏に入ったもののまだ涼しい風が吹き抜ける今日は国一番のイベントである美少女コンテストが催されている。
年に一度7月に、国一番の美少女を決めるコンテストが行われ、
「今年の美少女コンテスト優勝者は………ローズ姫!
おめでとうございます!」
栄誉ある称号はリーフ国の姫であるローズが手にした。
大きく意志の強そうな目に形の良い鼻、艶のあるふっくらとした唇に薔薇色の頬をもつローズは
国一番の容姿であり、誰もが認める美しさであった。
このときばかりは気ぐらいの高い姫も隣にいた侍女のカエデと手を取り喜びを隠すことはなかった。
そんな祭りの翌日に城へ鬼からの手紙が送られて来たのだった。
その紙には
「美しき姫を満月の夜もらいに行く」
と一言書かれているだけだった。
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