第1章 魔法使いになる覚悟

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ふと時計に目をやると車に乗ってから40分ほど経っていることに気づいた。 ちょっと遠くね? どうやら隣町まで来ているようだった。 「ところで慎吾、今から飯食べに行くんだよな? ずいぶん走ってるけどまだ着かないのか?」 「もう腹減ったのか?ほれ」 左手にはうまい棒が握られていた。 「いや、そういうことじゃなくて…それに今から飯食べるのにわざわざ食べないだろ、普通」 「そうか?うまい棒うまいじゃん」 慎吾はそう言うと持っていたうまい棒にかじりついた。「やっぱりうまい棒はうまいよなー♪」なんてご機嫌だ。 呆れてもう一度聞く気力を失った俺は「着いたら教えて」とだけ言って、すこし寝ることにした。
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