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「………好きな子が出来たんだ」
「…へ?」
この重苦しい雰囲気の中、意外な答えが返ってきて一瞬思考が止まった。
今、好きな子ができたって言ったよな?拍子抜けして変な声でたし。
こんなに深刻になる意味って?…今まで何人も彼女いたし、初恋でもない。
もしかして、男に目覚めたのか?
それなら言いづらそうにしてたのも頷ける。
まだまだ偏見もあるだろうし、男の俺にはカミングアウトしにくかっただろうしな。
まあ世間はどうか知らないが、慎吾は俺の大事な親友だ。
ちゃんと理解して味方になってやろう。うんうん。それが義理と人情ってもんさ。
な?寅さん。
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