第1章 魔法使いになる覚悟

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もはや相手をするのも面倒になった俺。 無視を決め込むことにして、読みかけの小説に手をのばした。 「……そういえばさ~」 チラッと慎吾に視線をやるとニヤニヤといやらしい笑みを浮かべている。 キラッと白い八重歯を光らせて。 …なんだか嫌な予感 「美咲ちゃんってさ~美咲ちゃんってさ~美咲ちゃんってさ~美咲ちゃんってさ~」 なんだよ、そのエコー 「………………………」 「………………………」 コイツ俺が聞くまで言わない気だ。 相変わらず下品な表情のまま、俺の様子を伺っている 癪だけどこれは聞いといた方がいいんだろうな。慎吾のどや顔が目に浮かぶ。
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