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蒼い瞳のあの子は、その綺麗な心で私を惑わす。
届かない気持ちに焦れる心は、深く、深く、私という名の化け物を人知れず肥大させていった。
ある日、養母が言った。
「貴女の母親は、貴女を育てるのに失敗した」
遠くに行ってしまったあの子。今頃、お友達と楽しくやっているのかな。
綺麗な綺麗なお人形ちゃん、怖がらないで。
その綺麗な綺麗な化け物の目を、心を、この手で抉り取ってやるから。
すごく、痛いのねぇ。
脳裏に浮かんだ苦痛に顔を歪ませるあの娘の顔。
早く、帰ってきて。その綺麗な顔を私に頂戴。
ずっと、待っているから。
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