プロローグ

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私の名前は相崎海花。うみかって読むの。 私は孤島に住んでいる。 なかなか大きい島。どれくらいかって言われたら、どう答えたらいいかわからないけど。 大きな森がある。夏になったら子供達は森の中に虫とりをしに出かけるの。 その森で秋になったらキノコや山菜がとれる。もうそれだけでも美味しいものには困らない。 周りには畑がある。季節の旬の食べ物がとれる。果物、野菜なんでもござれ。 島の人たちもみんないい人。田中さんは力持ちでみんなの頼れる兄貴だし、山川さんはなんでも知ってる。お婆ちゃんの知恵袋とはまさにこの人の事なんだなぁと思う。 喧嘩も絶えないけど笑いも絶えない。私は島のみんなが好きだ。 只私はひとつだけ不満がある。そしてその不満を解消したとき私の夢が叶う。 私は海を知りたい。海を見てみたい。私が生まれる前から海に触れることも、見ることも出来なくなってしまったんだ。
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