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三つめの方法は鬼殺と呼ばれる武器で、特殊な方法と道具で作られた物だ。詳しくは椿も知らない。基本は刀の形をした物が多く、椿が使っている鬼殺も刀だ。
今倒した悪鬼で今夜は八体目になる。最近、悪鬼の数が多くなっている。理由は大体分かってる。そのせいで
日に日に数を増やす悪鬼に、一族の人間達は手を焼いていた。今まで使われなかった椿も使われるようになったぐらいだ。
今さっきのように一体ずつ悪鬼を倒していくのも大切なのだが、悪鬼は負の感情が集まって出来るモノ。悪鬼の根源である負の感情をどうにかしなければ、いくら悪鬼を倒してもまた生まれてくるのだ。
こんなにも悪鬼が多いと倒し損ねが出てきて、一般人に被害が及ぶことがある。実際に実害も何件か出てきている。そこからまた負の感情が集まり悪鬼が生まれるのだ。このままではますます悪鬼の数が増えてくばかりで悪循環となっている。
もう帰ろうと踵を返したときだった。
肩がはねる。
廊下の先に人が立っていた。顔は、影がかかっていて分からない。金色の目だけがやけにはっきりと見える。きっとあちらからは、椿の顔は見えてるだろう。
面をしていて良かったと、柄に手をかけながら思う。見たところ、椿と同じ同業者だろう。それでも気は抜けない。むしろ警戒しかない。相手はもう刀を抜いていた。
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