サクラ、ヒラヒラ――。

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「キラァ。話って何よ?」  去年の入学式。門真と二人、ここに立たされて互いの親に写真を撮られた。小学生の時も、中学生の時も、新しい服を着て桜の木の下に立たされて写真を撮った。  小学生の時は母の隣に父がいたっけ――。  桜の花びらがヒラヒラと舞い、何となく父に頑張れ……と言われているような気分にもなる。僕は大きく息を吸うと、門真の方に向きを変えた。 「あ、あの。……僕、門真が好きなんだ。そ、そりゃあね。門真はそうじゃないって分かるよ。だから……僕を好きになってくれるまでずっと……待ってる」  卒業式の次の日、門真は学年証を着けていなかった。だから……多分、告白してきた卒業生と付き合っているんだ。それは分かっていても僕は門真に想いを伝えたかった。  それなのに、門真は僕の気持ちに答えるでもなく頭を抱えてしゃがみ込む。こんな時、次に何て言えばいいんだろう――?
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