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新しい世界
私はこれからもぼっちなのだろうか。
ふと、そんな疑問が脳内に芽生える。
桜舞う頃、変化はやって来る。
今日は入学式。私、古河奏(ふるかわかなで)は今年度から高校生になった。
現在は1年C組の教室で新しいクラスメートと顔合わせ中だ。とはいっても簡単な自己紹介をしておしまい。なかなか綺麗な学校という空間に一人一人の声が響いていくだけのこと。
私の自己紹介はとうに終わって、別段緊張することもなく次の紹介者へとスルーされていった。
けれど私からしたら他人のことなんてどうでもいいのでクラスメートの紹介なんて一つも聞いていない。
窓際の席はいい。
こういう暇な時間を過ごすときにいい暇潰しになる。
私は肘をついて視線を移した。
今日も桜が綺麗だ。透き通るような蒼い空に桃色が映えている。
住み慣れた町でもこういう新しい季節を目の当たりにするのは悪くない。
そこでふと思い出した。
(………レンは何組だろう。)
幼なじみのレン。私が唯一心を許している人。朝一緒に登校して、一緒にクラス表も見たのにもう忘れてしまったのか、私は。
と、そんな事を思い出し後悔しながら外の風景を見ていると一際大きな声が頭に響いた。
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