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箇条書きで、黒いボールペンのようなもので手書きで書いてあった。
間違いなくお母さんの字だった。
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二年前、お見合いで出会う。
挙式予定日は未定。
今年中に入籍
千代田区のマンションで去年から同棲を開始
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なんか適当だなぁ~。
でも、凝った設定すぎても覚えられないし、調度良いか。
私はそう思った。
咲夜さんが前方を向いたまま、淡々と言う。
「それから、今日の”呼び方”だが」
「呼び方?」
私は設定書から顔を上げて、運転席の咲夜さんの顔を見た。
「俺の名は、今日のパーティーでは『朝霧 隼斗(アサギリ ハヤト)』だ。隼斗さんと呼んでくれ」
「え……えぇっ!」
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