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「そんな事より、周りの人に俺たちの関係を聞かれて、設定を間違えないようにしろよ」
赤信号で止まると、咲夜さんはギアをあげて右足をブレーキペダルから離し、後部座席に置いてある黒い革製のバックからA4サイズの一枚の紙を取り出し、私に手渡した。
「涼子さんが考えられた設定だ。ホテルに着くまでに頭に叩き混んでおけ」
(って、だから命令口調ぉ…)
そう言えば、咲夜さんがSPということを隠すため、私たちは婚約者のフリをするにあたり、お母さんが設定を考える。という話を思い出した。
私は渡された紙に目を通した。
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