第5話 狙われています?

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私は窓ガラスに頭をぶつけてしまう。 咲夜さんが急に車線変更したから、車は左右に大きく揺れたのだ。 「ちょ、なんなんですか!?」 「良いから、頭を伏せておけ!」 「え、えぇ?!」 おでこを撫でながら、私が半ば怒りの感情の混ざった声で言ったのにも、早口で返された。 スピードは上がり続け、多くの車で混み合っているなかを、車と車の間を次々と追い抜いてゆく。 そして車は、右折するところで大きくUターンして、右折どころか、対抗車線へ乗り換えた。 いま走ってきた道を、戻りはじめたのだ。
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