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「ああ、堂島さん。俺です。はい、はい。 とりあえず切り抜けました。車種はトヨタのプリウスで、ナンバーは○○の××。メンバーは運転手一人で男、恐らく、公安がマークしてる△△の―…」
(あ、あの状況下で、そこまで把握していたんだ!)
私はドキドキとしながら、咲夜さんの会話を聞いていた。
「え?ムード?いやいや、そういうのは有り得ませんよ。相手はガキです。じゃあ後ほど――」
(もう。どうでも良いからぁ!)
咲夜さんは通話終了ボタンを押した。
頬をフグのようにぱんぱんに膨らませている私をスルーし、咲夜さんは車を通常運転に戻す。
そして、ホテルの駐車場へ到着した。
「あの、もしかして。さっきの車…私を狙っていたんですか?」
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