其の1.始まりは、ここから

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   「もし、麻生が……弁当作ってきてって言ったら、ちゃんと早起きして作ってやるし」 オイオイオイ……なんでそんな乙女チックな事いうんだよ。 高田!  お前、間違っても、曲がっても、ひねっても、男だろ? 「でも、やっぱオレ男だから……麻生が人の目、気になるかもしれない」 当たり前だ!  って、こんなの聞いてる暇があったら、今すぐ訂正入れたい! 「あ、その……高田っ」 「大丈夫」 言いながら、高田が俺の手を両手で包み込んで、見上げる。 「お前が望むなら、オレ……セーラー服でも、何でも着て、女装してきてやるから」 サーっと、血の気が引いていくのを感じた。 「いや、その……」 「そりゃ勿論、お互いの事良く知って、関係が進んできたら……それなりの事だって……」 待てぇーーい!! そこで頬を染めるな! 高田っ!!
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