保護された透明人間

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うん、それからね。 俺は一つの惑星を住処に与えられた。 傍らには俺の体細胞から合成され作られた女の子。 地球はもう無いって言うし、確かめる事も出来ないし。 だってさ、ここが地球の有った場所ですって説明されても分かんないからね。 そうそう、浦島効果? あれだって。 俺が宇宙をさ迷っていた時間はね、俺の感覚じゃ大した事無い時間に思えていたけど、それは光速化したからで、実際は恐ろしい時間が経っていたらしい。 故障していたんだって、天才様の作った機械。 本来なら、フィールドの内と外の時間のズレを調節するシステムが壊れていたって。 運が良いって言われたけどね。このシステムが壊れていなかったら俺、死んじゃっていたらしいから。
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