第8章

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 見られた。 一番見られたくない人に。 こんなに最悪なことはない。 なんて言えばいい? 待ってると言っていた。 話があると言われた。 あの人にだけは嫌われたくない。 空への思いとあの人への思いがぶつかり合う。 ・・・・・・・・・・蝶哉さん。 俺は思いを寄せる人を思い浮かべながら、空の中に自分が吐き出したものを掻き出した。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 空雅の様子が変だ。 涙目でぼやけてよく見えなかったけれど、突然来た誰かに言われてからだ。 行為を見られたことは恥ずかしかったけれど、あの人たちは空雅より上の立場らしい。 会話でそれはわかった。 もしかしたらこの状態から抜け出せるかもしれない。 助けてくれるだろうか。 処理を終えて、身体を拭いてくれた空雅が言った。 「先向こういくから、服着たらこっちきて。俺飲み物出してくる。」 青ざめた顔で言い終えると、空雅は寝室から出て行った。 きっと向こうに行けば空雅のあの様子の答えがわかるはずだ。 俺は服を着るとリビングへと足を踏み出した。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
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