第9章

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それから俺は不良たちに指示を出す。 俺が出て行くとばれてしまうから、だからこれはお前たちだけでやるんだと言った。 空雅の携帯から空に連絡をさせ、空雅を捕らえたから一人でくるようにと、誰にも言わずに来なければ空雅の命はないと言ってもらう。 場所はここ。 時間を指定して空を来させる。 怪我してる状態にするべきか。 俺は地面に手をつき、そのまま空雅の頬や髪などに擦り付けていく。 血や傷が作れないことから完璧じゃないけど、なんとかなってほしいと思った。 これで空が自分の気持ちを自覚しないままだったら他の手を考えるか、あとは空雅次第になる。 誰にも言わずと言ったのは、瀬古谷組を動かすわけにいかないからだ。 悦さんに連絡入れとくか。 もしものときのために。 そうして俺は悦さんに電話をして状況説明をし、今回の空雅に関しては動くなと言った。 時間の少し前に俺と雄二は空雅の近くの物陰に隠れて状況を見守る。 あとはあいつらが上手くやってくれれば・・・。 廉にはメールで伝えておいた。 だからあの2人が余計なことをしないとは思う。 しばらくして、遠くで音が聞こえる。 殴り合っているのか? 不良たちに空が倒れない程度には本気でやれとは言った。 ただ空の強さというのがわからなかったから気を抜くなよとも言ったが。 隣から「ヤクザの息子がみんなお前と同じように小さい頃から身体鍛えてるはずないだろ」と雄二に言われてしまう。 俺の予想に反して、空はボロボロの傷だらけになりながら空雅の元へとやってきた。
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