第9章

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 空雅が俺を好き? でも久遠を好きだったんだよね? 途中で変わった? 話すことが出来た? 久遠が終わらせた? 何がどうなってるのか頭がついてかない。 空雅が久遠のことを立場が違いすぎるって言ってた。 もう俺の頭はパニックだ。 はっきりわかったことは両思いになれたってことだ。 そっか。 やっと頭の中を整理出来てきて、涙も治まってきたから。 まだわからないことだらけだけど、これだけは伝えなきゃって思った。 「空雅。俺もお前が好きだ。」 空雅は複雑な表情をしながら俺を見つめてきた。 「それ、本当?俺、あんなに酷いことしたのに───。」 「うん。」 俺と空雅の視線が混じりあう。 そして、そっと空雅が俺の唇に自分の唇を合わせてきた。 ただ触れるだけの優しいキスを。 「これ以上すると我慢できなくなるから。空が治るまで待つよ。やっと俺たち恋人になれたね。」 嬉しそうに言う空雅を見ていたら、俺も嬉しくなる。 「言い忘れたことあるんだけど、怒らない?」 「何?俺が怒るようなこと?怒らないから言って。隠されるほうが嫌だ。」
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