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「さて、話を聞かせてもらいましょう。」
「そうだな。ちょっと同室のやつがこちら側に足突っ込みかけてな。同室のやつが消えたんじゃ気分が悪い。」
「そういいながら、蝶哉さん何気にお気に入りなんじゃないですか?」
お気に入りねぇ。
俺の夢を壊そうとしてくれるやつを気に入ってどうする。
俺は普通の高校生活をしたいんだ。
せめて表向きだけでも…。
「どうだろうな。見てて飽きないとは思うけど。危なっかしいといえばそうだな。」
「蝶哉さんは面倒見いいですからねぇ。それで俺は何を調べます?」
俺はとりあえず見たこと、そして感じたこと、全てを廉に話した。
どこをどう調べるかは廉だ。
廉が集めた情報を元に戦略を組み立てるのが俺の仕事。
「それはまた。蝶哉さんが同室じゃなかったらそのうちどうなってるかわかりませんね。」
「同室じゃなかったら放っておいたな。中途半端なやつに限って面倒なこと引き起こすからなぁ。」
「違っちゃいないですね。まずその族を調べますか。牧野クンの写真ほしいですね。」
「後でどうにか撮って送る。なるべく早めに。」
本当に面倒なことになってきている。
全てが片付いたら牧野におごってもらうか。
俺の平凡なスクールライフという夢を返せ。
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