第1章

14/20

224人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
やっぱり何か起きたな。 きっかけはこれで出来たけど。 「詳しく話してくれる?それだけじゃ何がどうなってるのかさっぱりわからない。」 「・・・わかった。誰にも言わないでくれ。話すから。」 「誰にも言わないよ。」 そして川霧があった出来事の全てを思い出しながら話してくれた。 時折、川霧の感情までも入ったことで、話は少し長くなってしまったけれど、中の状況を知れたことは牧野を助けるには必要な情報である。 川霧が話した内容のどれもが予想してたことで、すぐに動かなければいけないこともわかった。 「なるほどね。さて、川霧。ここで待てる?」 「何言ってんだ。俺も行く。何かするんだろ?俺のせいなんだ。だから。」 どいつもこいつも面倒ばっかり。 1人増えたじゃないか。 ため息しか出ねーよ。 「川霧。どうしても行くのか?」 「俺のダチだ。俺のせいで連れて行かれたんだ。だから助ける。」 頑固だねぇ。 つれて行ったらばれちゃうじゃないか。 それもそれでありか? この先こいつ使うのもありか? 「どうしても行くのなら約束してもらうことがある。これから見ること、聞くこと全て口外するな。」 俺の鋭い目つきに恐怖を感じたのか、川霧は少し震えてもいたけれどわかったと小さく答えた。 なんでお荷物連れて歩かなくちゃならない? 内心溜め息をつきながら、俺は川霧を連れて学校を抜け出した。
/274ページ

最初のコメントを投稿しよう!

224人が本棚に入れています
本棚に追加