224人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
やっぱり何か起きたな。
きっかけはこれで出来たけど。
「詳しく話してくれる?それだけじゃ何がどうなってるのかさっぱりわからない。」
「・・・わかった。誰にも言わないでくれ。話すから。」
「誰にも言わないよ。」
そして川霧があった出来事の全てを思い出しながら話してくれた。
時折、川霧の感情までも入ったことで、話は少し長くなってしまったけれど、中の状況を知れたことは牧野を助けるには必要な情報である。
川霧が話した内容のどれもが予想してたことで、すぐに動かなければいけないこともわかった。
「なるほどね。さて、川霧。ここで待てる?」
「何言ってんだ。俺も行く。何かするんだろ?俺のせいなんだ。だから。」
どいつもこいつも面倒ばっかり。
1人増えたじゃないか。
ため息しか出ねーよ。
「川霧。どうしても行くのか?」
「俺のダチだ。俺のせいで連れて行かれたんだ。だから助ける。」
頑固だねぇ。
つれて行ったらばれちゃうじゃないか。
それもそれでありか?
この先こいつ使うのもありか?
「どうしても行くのなら約束してもらうことがある。これから見ること、聞くこと全て口外するな。」
俺の鋭い目つきに恐怖を感じたのか、川霧は少し震えてもいたけれどわかったと小さく答えた。
なんでお荷物連れて歩かなくちゃならない?
内心溜め息をつきながら、俺は川霧を連れて学校を抜け出した。
最初のコメントを投稿しよう!