第1章

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後から瀬古谷組が駆けつけてきたときには全てが終わった後だった。 牧野の酷い状態からして医者に見せなければならないこともあり、俺たちは瀬古谷組の本部へと行くことになった。 その1室で牧野は寝かされ、医者の治療を受けている。 川霧は牧野に付き添うと言って、牧野の寝ている部屋に残った。 俺と廉は瀬古谷組の幹部との話し合いをするため別室へと行く。 俺は学校に電話をし、牧野が事件に巻き込まれ、重症のため付き添うことになったと連絡を入れた。 川霧は無断欠席なのだろう。 俺は寮が同室のためということで許可された。 しばらくは瀬古谷組の世話になるだろう。 牧野が目を覚ましたのは3日後だった。 後から聞いた話では、目を覚ました牧野はここどこだと戸惑いながら、最初に目に入った川霧に聞いていたらしい。 瀬古谷組の本部の一室と聞いた牧野が慌てている様子が扉越しにでもわかる。 状況説明のため俺と廉と瀬古谷組の組長である悦さんを連れて牧野の寝る部屋へ行った。 「久遠?なんでここにいるの?」 「恩人に向かって第一声がそれか。」 呆れて牧野に言ってやると川霧は落ち着かない様子だった。 川霧は今現在この場にいる中で一番上が俺だとわかっている。 詳しいことは話してはいないけれど、なんとなく察したのかもしれない。 「牧野君。無事でなりよりだ。俺はここ瀬古谷組の組長、瀬古谷 悦。よろしくな。」 「は…はい!牧野です。助けていただいてありがとうございました。」 慌てて起き上がろうとして、全身に激痛が走ったのか顔を歪め、起き上がれない牧野は仕方なく寝たまま挨拶し、お礼を言ったのだった。
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