第2章

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お昼の休憩タイム。 「頭がパンクする~。」 「まだテスト範囲までいってないだろ。まだまだこれからだ。」 午後は勉強以外でという牧野の意見を却下した。 教えてというからにはせめてテストで赤点をとらせない。 もっと日数あるのなら全教科50点以上はいかせたい。 今からじゃ無理だろうなと思った。 基礎からわかっていない。 よくこの学校に入れたなと思う。 それから平日は学校に行き、放課後は寮に帰ってから勉強タイムになった。 土日はもちろん1日テスト勉強。 テストまであと1週間と少しになった土曜日の夜中。 俺はまた唇への感触を感じ、意識が現実へと戻される。 けれど目をはっきり開けられるわけでもなく、薄暗い中に少し目を開けばやっぱりそれは牧野だった。 なぜ自分が牧野にキスをされるのかわからない。 俺たちは男同士だ。 男である俺に魅力を感じるわけないだろう。 考えていたら睡魔は襲ってくる。 いつの間にか俺は意識を手放していた。 朝になっていつも通りに牧野と挨拶をする。 あれはいったいなんだったんだ? 聞くに聞けない俺は内心すっきりしない状態になっていた。
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