第3章

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目の前に牧野と川霧。 そして川霧から頭を下げられている。 「どうしても断れなかったんだ。頼む。一緒に来てくれ。」 俺が行ったところで見た目場違いだろ。 自ら素性を明かす気なんてない。 けれど放っておけないのも事実。 仕方ないと諦め半分、少し興味もあること半分で一緒に行くことにした。 2人からありがとうと涙目でお礼を言われる。 日程は相手側に合わせることになっていて、連絡が来るのを待っているらしい。 行き先もバックにいるという人物も何一つ知らされないまま連絡が来て、迎えを待つしかないらしい。 その日の夜、俺は廉に連絡を入れた。 2人から聞いた話を全て廉に話し、情報を待つ。 『蝶哉さん。もしかするとそのバックってうちのことじゃないですかねぇ。』 「は?」 確かにでかいとことは言っていた。 それほど距離がないことも。 『この前、龍から連絡来たんですがね。可愛いお子ちゃまたちを拾ったんだって。今度、蝶哉さんと見に来てよと言われまして。その日俺も行っていいですかね?』 「それはかまわないが…。龍がねぇ。日程わかったら教えるよ。」 そう約束して電話を終えた。
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