第3章

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1週間後の週末、川霧の携帯に染谷から電話が入った。 土曜日の午前10時に近くのコンビニに迎えに行くとのことだ。 それを聞いた俺は廉に連絡を入れた。 俺たちは9時半にコンビニに着くように出発した。 コンビニには見覚えのある車がある。 廉がもう来ていた。 車から降りてこっちに向かって手を振っている。 「廉。早いな。」 「蝶哉さん。おはようございます。お2人も。」 廉は2人をまだ認めてはいないようだ。 挨拶をする2人にニッコリと笑顔を返したくらいで終わる。 俺たちは飲み物をコンビニで買い、外で話して待つことにした。 2人には染谷のバックにいるのが知り合いかもしれないとは言っていない。 まだ確証がないからでもあるのだが。 10時に迎えにきたのは1台のバイクに乗った染谷ひとりだった。 車をこっちで出せるとは言ったけれど、他に車が見当たらないことから、ただの道案内に来たようだ。 ついてこいと一言残し、コンビニを出発する。 目的地までバイクで1時間程度と染谷が言った後から、俺は引き返したい気分にもなっていた。 目の前のバイクが走る道はどう考えても実家の方向に向かっている。 「廉の予想通りみたいだな。」 「どうやら予想は当たっているようですねぇ。」 俺たちの会話に意味がわからないという風に、2人は後部座席で首を傾げていた。
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