第6章

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日が経つごとに少しずつ雄二が安定してきているのはわかった。 俺が雄二の支えになれているのならそれでいい。 元気を取り戻してきた雄二は身体を鍛えたいと言い出した。 前から自分の身だけでも守れるようになってほしいと思っていただけに俺も相手をすることにしたのだ。 住まいと別に敷地内に道場がある。 そこへ雄二を連れて行った。 何人もが道場で身体を鍛えている。 中へ入ると一斉に挨拶が飛んできた。 「夏休みの間、雄二を鍛えてやって。」 そういうと雄二がみんなに頭を下げて言った。 「よろしくお願いします。」 頭を上げてとあちこちから声が飛んできた。 雄二はこっちを見て苦笑いだ。 “いいやつらだろ” そう耳打ちすると雄二は笑顔で頷いた。 やっと雄二は少しは笑えるようになってきたようだ。 もう夏休みも半分終わってしまったが、外に出る気分になれなかった雄二に付き合い俺も部屋にいた。 その間持ってきた宿題を一緒に片付け、雄二も心に余裕が出て来たらしい。 残りの休みは雄二の好きなようにさせてやろうと思った。 そういえば、龍と廉が川霧を迎えに行ったんだよなと思う。 唯は今受験生で俺たちの学校に行くと言い出し、学校が見たいからと一緒について行った。
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