プロローグ

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佐々木は夜道を歩く時にポケットにはいつもメモを潜ませる。 電灯が切れかかってる道を歩いて家を目指す。 大きなあの家の誰かがもしかしたら死んでるかも知れないと思いつつ、あんな家に住んでみたいと思う。 あの家は確か生物学者の家だったな。 そんなことがふと過ぎる。 もしかしたら人体実験とかしてるんじゃないかと思うとワクワクする。 ライターなんてやめて作家に転職しよう。 そしたら、大きな出版パーティを開いて大御所の作家と握手する。そしたら、そしたら。 妄想が膨らむ。 明日は記事のコピーをみて編集長が何と言うかを考えたら夢から現実に一気に戻される。 「こんなものが売れると思うのか」 そんなことは知ったことじゃない。
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