第1章

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憎い憎い憎い。 私にはなにも出来ない。 すべて分かっているのに…。 ああ、私はまたあの路地裏に向かう。 律儀に今まで貯めていたお年玉が、もう無くなりかけていた。 私の窮乏を他所に、半グレは粉の値段を釣り上げる。 優等生だった私には見る影もなく、 半グレ相手に怒鳴り散らしている。 リボンはだらりと垂れ下がり、スカートは短く。 髪の毛がボサボサでも気にならない私。 ああ、私が狂っていく…。
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