捨てる少女 拾った少年

3/3
前へ
/3ページ
次へ
 少女は目を丸くした。 「あ、あげない!」 「えー。ああ、でも確かに、ただでくれっていうのは虫が良すぎるか」  悩むような仕草をしたあと、少年はそうだと手を打った。 「じゃあ、じゃんけんで俺が勝ったらくれよ」 「で、でも」 「ちなみに、」  右手でピースを作る。 「俺はチョキを出すから」 「え、それってどういう」 「おし、じゃあいくぞ!」  少女の声を遮って少年は笑った。 「じゃーんけん、ぽん!」
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加